8. 女王さまのクロケー場

 お庭の入り口には、おおきなバラの木が立っていました。そこにさいているバラは白でしたが、そこに庭師が三人いて、それをいっしょうけんめい赤くぬっていました。アリスは、これはずいぶん変わったことをしていると思って、もっとよく見ようと近くによってみました。ちょうど近くにきたら、一人がこう言ってるところでした。「おい五、気をつけろ! おれをこんなペンキだらけにしやがって!」

 「しょうがないだろ」と五は、きつい口ぶりで言いました。「七がひじを押したんだよ」

 すると七が顔をあげていいました。「そうそうその調子、いつも人のせいにしてりゃいいよ」

 「おまえはしゃべるんじゃない!」と五。「女王さまがついきのうも、おまえの首をちょん切るべきだって言ってたぞ!」

 「どうして?」と最初にしゃべったのが言います。